共有持分とは?できること・持分割合と共有を解消する方法
「登記簿に『持分2分の1』と書かれているけれど、どういう意味なのだろう」「親の家を兄弟で相続したら共有持分になると言われたが、何ができて何ができないのかわからない」と悩んでいないでしょうか。
共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有する場合に、各共有者が持つ権利の割合のことです。持分があれば不動産全体を使用できますが、売却や建て替えのように、他の共有者の同意がなければ進められない行為もあります。
この記事では、共有持分の意味や共有者ができること、持分割合の決め方から、法改正で変わったルール、共有状態を解消する方法までを順に解説します。
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共有持分とは?単独名義・ペアローンとの違い
共有持分(きょうゆうもちぶん)とは、1つの不動産を複数人で所有(共有)する場合に、各共有者が持つ所有権の割合です。たとえば、3,000万円の住宅を2人で半分ずつ出し合って購入した場合、それぞれが「2分の1」の共有持分を持つことになります。
注意したいのは、持分が「1階部分」「東側の土地」のように、不動産の特定の場所を指すものではないという点です。持分は不動産全体に及ぶ権利の割合であり、2分の1の持分を持つ人も、建物や土地の全体に対して権利を持っています。
共有持分には、似た言葉がいくつかあります。混同しやすい4つの用語の違いを、次の表にまとめました。
| 用語 | 意味 | 具体例 |
|---|---|---|
| 共有持分権 | 共有持分に基づいて共有者が持つ権利そのもの | 不動産全体を使用する権利、自分の持分を売却する権利 |
| 共有名義 | 複数人の名前で不動産が登記されている状態 | 夫婦2人の名前で登記された自宅 |
| 準共有持分 | 所有権以外の財産権を複数人で持つ場合の割合 | 兄弟で相続した借地権 |
| 区分所有 | 1棟の建物を部屋ごとに分けて単独で所有する形態 | 分譲マンションの各住戸 |
それぞれの違いを、以下で詳しく見ていきましょう。
共有持分権との違い
共有持分が「権利の割合」を指すのに対し、共有持分権は「その割合に基づいて共有者が持つ権利そのもの」を指します。ただし、実務上はほぼ同じ意味で使われることが多く、厳密に使い分ける場面は多くありません。
共有持分権を持つ共有者は、持分に応じて不動産全体を使用したり、自分の持分を売却したりできます。一方で、他の共有者の同意がなければ進められない行為もあるため、具体的な範囲は「共有持分でできること・できないこと」の章を参考にしてください。
共有名義との違い
共有名義とは、1つの不動産が複数人の名前で登記されている「状態」を指す言葉です。これに対して共有持分は、その共有者一人ひとりが持つ「権利の割合」を指します。
つまり、共有名義の不動産では、登記簿に記載された共有者それぞれに共有持分がある、という関係です。同じ不動産を「状態」から見るか、「割合」から見るかの違いと考えると理解しやすいでしょう。共有名義の基礎知識や解消方法について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
準共有持分との違い
準共有とは、所有権以外の財産権を複数人で持つことを指し、その割合を準共有持分と呼びます(民法264条)。対象となるのは、借地権や抵当権、賃借権などの権利です。
たとえば、借地の上に建つ実家を兄弟で相続した場合、建物は兄弟の共有、土地を借りる権利である借地権は兄弟の準共有となります。準共有持分にも、原則として共有持分と同じルールが適用されるため、使用や処分に関する考え方は大きく変わりません。
区分所有との違い
区分所有とは、分譲マンションのように1棟の建物を部屋ごとに分け、各部屋を単独で所有する形態です。各住戸(専有部分)は1人で所有しているため、共有持分とは仕組みが異なります。
ただし、マンションであっても、廊下やエレベーターといった共用部分や、建物が建つ敷地は、区分所有者全員の共有です。登記簿に記載される「敷地権の割合」は、敷地に対する各区分所有者の持分を表しています。そのため、マンションの購入者も、共用部分や敷地については共有持分を持っていることになります。
共有持分が発生する主な3つのケース
共有持分が発生するきっかけの多くは、「共同での購入」「相続」「親族間での共同出資」の3つです。自分の持分がどのような経緯で生まれたのかを知っておくと、今後の対応を考えやすくなります。それぞれのケースを見ていきましょう。
夫婦で住宅を購入した場合
夫婦で頭金を出し合ったり、ペアローンを組んだりして住宅を購入すると、それぞれの出資額に応じた共有持分で登記されるのが一般的です。ペアローンとは、夫婦などがそれぞれ住宅ローンを契約して、同じ住宅の購入資金を借り入れる方法です。
夫婦の共有名義は購入時には問題になりにくいものの、離婚する際に「どちらが住むのか」「ローンをどう返すのか」をめぐって話がこじれやすい点に注意が必要です。離婚時の対応については、以下の記事で詳しく解説しています。
親の不動産を相続した場合
親が亡くなり、遺産分割協議(相続人全員で遺産の分け方を決める話し合い)がまとまらないまま、または「ひとまず兄弟で共有しておこう」という形で不動産を相続すると、相続分に応じた共有持分になります。
相続は、共有持分が発生するケースのなかで特に多いきっかけです。共有者の一人が住み続ける一方で、他の共有者は固定資産税だけを負担しているといった不公平感から、後々トラブルになることもあります。相続時の具体的な対応は、次の記事で紹介しています。
兄弟や親子で共同出資した場合
二世帯住宅や投資用の不動産を、親子や兄弟で資金を出し合って購入した場合にも、出資額に応じた共有持分が発生します。
家族間の出資は、購入時の話し合いが口約束で済まされることも多く、年月が経つと「誰がいくら出したのか」が曖昧になりがちです。さらに、出資した親が亡くなると、その持分が子どもたちに相続され、共有者が増えていくことにも注意が必要です。売却や建て替えを検討する段階になって意見が分かれることもあるため、出資額や持分割合は書面に残しておくと安心です。
共有持分の割合の決め方
共有持分の割合は、購入であれば出資額、相続であれば相続分に応じて決めるのが原則です。発生原因ごとの決め方は、次のとおりです。
| 発生原因 | 持分割合の決め方 |
|---|---|
| 購入 | 各自が負担した出資額(頭金・ローン借入額など)の割合 |
| 相続 | 法定相続分、または遺産分割協議で決めた割合 |
| 贈与 | 贈与した持分の割合 |
購入時に特に注意したいのが、出資額と異なる持分割合で登記するケースです。たとえば、夫が全額を負担したにもかかわらず夫婦で2分の1ずつの持分にすると、妻の持分に相当する金額が夫から妻への贈与とみなされ、贈与税がかかる可能性があります。
なお、持分割合が明らかでない場合、各共有者の持分は等しいものと推定されます(民法250条)。また、住宅ローン控除のように、持分割合によって税制上の扱いが変わる制度もあるため、登記の前に割合を確認しておくことが大切です。
出典:国税庁
共有持分でできること・できないこと
共有者は、持分に応じて不動産全体を使用できます。一方、それ以外の行為は、他の共有者の同意なしにできるものと、同意がなければできないものに分かれる点に注意が必要です。
この章でいう「できること」は共有者が単独でできる行為、「できないこと」は他の共有者の同意がなければ進められない行為を指します。全体像は次の表のとおりです。
| 区分 | 行為 | 必要な同意 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| できること | 保存行為 | 不要(単独で可能) | 雨漏りの修繕、不法占拠者への明け渡し請求 |
| できること | 自分の持分の売却 | 不要(単独で可能) | 持分の売却・贈与・担保設定 |
| できないこと | 管理行為 | 持分の価格の過半数 | 短期の賃貸借契約、軽微なリフォーム |
| できないこと | 重大な変更行為 | 原則として共有者全員 | 不動産全体の売却、建て替えなど |
できること1:保存行為
保存行為とは、不動産の現状を維持するための行為です。建物が傷むのを防ぐための行為は、共有者全員の利益になるため、他の共有者の同意なしに単独で行えます。
具体的には、雨漏りの修繕や、壊れた窓ガラスの交換、不動産を無断で占拠している人への明け渡し請求などが保存行為にあたります。緊急性が高いケースも多いため、共有者の一人が判断して速やかに対応できるようになっています。
できること2:自分の持分の売却
不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要ですが、自分の共有持分だけであれば、他の共有者の同意を得ずに売却できます。共有持分は、各共有者が自由に処分できる財産と考えられているためです。
売却だけでなく、持分を第三者に贈与したり、持分に抵当権を設定したりすることも単独で可能です。他の共有者に伝えずに売却した場合の影響については、以下の記事をご確認ください。
できないこと1:管理行為
管理行為とは、不動産を利用したり、価値を高めたりするための行為で、単独では行えません。持分の価格の過半数の同意が必要です。
ここで注意したいのは、「過半数」が共有者の人数ではなく、持分割合で数えられる点です。たとえば、持分2分の1の兄と、持分4分の1ずつの妹2人が共有している場合、兄1人では過半数に届きませんが、兄と妹1人が賛成すれば過半数となります。建物で3年以内、土地で5年以内の短期の賃貸借契約や、軽微なリフォームなどが管理行為にあたります。
できないこと2:変更行為
変更行為のうち、不動産の形状や効用を著しく変更する行為については、原則として共有者全員の同意が必要です。
不動産全体の売却のほか、建物の建て替えや大規模な増改築、土地の造成などが変更行為にあたります。共有者が1人でも反対すれば実行できないため、共有状態で最もトラブルになりやすい場面といえるでしょう。反対する共有者を説得できない場合は、次章以降で紹介する共有物分割や持分の売却といった方法で、共有状態そのものの解消を検討することになります。
共有持分にかかる固定資産税などの費用負担
固定資産税や修繕費といった不動産の維持にかかる費用は、各共有者が持分割合に応じて負担するのが原則です。
ただし、固定資産税については、共有者全員が連帯して納付する義務を負います。連帯納付義務とは、共有者のうち誰か1人に対しても、税額の全額を請求できるという仕組みです。納税通知書は共有者のうち代表者1名に届くため、代表者がいったん全額を支払い、他の共有者に持分割合に応じた金額を請求するのが一般的です。
「自分は住んでいないのに費用だけ負担している」「他の共有者が支払ってくれない」といった不満は、共有者間のトラブルの原因になりがちです。固定資産税の負担割合や、共有者が支払わない場合の対応について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
共有持分に関わる法改正で変わったルール
所有者がわからない土地の増加が社会問題となったことを背景に、2023年から2026年にかけて、民法と不動産登記法の改正が段階的に施行されました。これにより、共有不動産の管理を進めやすくなった一方で、共有者には新たな登記の義務も課されています。
主な変更点は、次の4つです。なお、2023年4月の改正では、共有物を管理する「管理者」を持分の過半数で選任できる制度も設けられました。
軽微な変更は持分の過半数で決められる
2023年4月施行の改正民法により、変更行為のうち、形状や効用の著しい変更を伴わない「軽微な変更」は、持分の過半数の同意で実施できるようになりました(民法251条1項)。
改正前は、共有物に手を加える行為の多くが変更行為として扱われ、共有者全員の同意が必要でした。そのため、1人でも反対すると必要な修繕すら進められないケースがありました。改正後は、外壁の塗り替えや屋上の防水工事といった大規模修繕も、内容によっては軽微な変更として過半数で決められます。
所在不明の共有者の持分を取得できる
同じく2023年4月施行の改正民法により、所在がわからない共有者がいる場合でも、裁判所の決定を得て、その共有者の持分を取得できる制度が設けられました(民法262条の2)。
また、所在不明の共有者の持分を含めて、不動産全体を第三者に譲渡する権限を裁判所から得ることも可能になっています(民法262条の3)。これまでは、連絡の取れない共有者が1人いるだけで売却や活用が止まってしまうことがありましたが、裁判所の手続きを経ることで解決の道筋が立てやすくなりました。
相続した持分の登記が義務になった
2024年4月から相続登記が義務化され、相続によって不動産を取得した人は、取得を知った日から3年以内に登記を申請しなければならなくなりました。共有持分を相続した場合も、この義務の対象です。
正当な理由なく申請しない場合は、10万円以下の過料(行政上の制裁金)が科されることがあります。2024年4月より前に相続した不動産も対象となり、その場合は2027年3月31日までの申請が必要です(法務省:相続登記の申請義務化特設ページ)。
住所や氏名の変更登記が義務になった
2026年4月からは住所等変更登記も義務化され、登記されている住所や氏名が変わった場合、変更日から2年以内に変更登記を申請しなければならなくなりました。正当な理由なく申請しない場合は、5万円以下の過料の対象となります。
この義務は、共有者一人ひとりに課されます。共有者のなかに転居した人がいると、登記上の住所と実際の住所がずれたまま放置されやすいため、共有者同士で定期的に状況を確認しておくと安心です。
出典:法務省
共有持分を持ち続ける3つのリスク
共有状態は、時間が経つほど解消が難しくなる傾向にあります。今は大きな問題がなくても、放置しておくと将来の選択肢が狭まることがあるため、主なリスクを押さえておきましょう。
リスク1. 不動産を自由に活用・売却できない
不動産全体の売却や建て替えには、共有者全員の同意が必要です。そのため、「売却して現金化したい」「古くなった建物を建て替えたい」と考えても、共有者が1人でも反対すれば実行できません。
利用する予定のない不動産であっても、活用も売却もできないまま、固定資産税や管理の負担だけが続いてしまうことがあります。空き家のまま放置すれば建物の傷みも進み、いざ売却しようとした時点で価値が大きく下がっていることもあるでしょう。
リスク2. 相続のたびに共有者が増える
共有者が亡くなると、その持分はさらに複数の相続人に引き継がれます。たとえば、兄弟3人で共有していた実家も、一人ひとりに相続が発生するたびに、甥や姪といった次の世代へ持分が分かれていきます。
共有者の数が増えるほど、全員の同意を得ることは難しくなります。面識のない親族が共有者になり、連絡先すらわからないという状態になると、話し合いを始めること自体が困難になるでしょう。
リスク3. 共有者同士のトラブルに発展しやすい
共有不動産の使用方法や費用の負担、売却するかどうかをめぐって、共有者同士の意見は対立しがちです。話し合いがまとまらない場合、共有者の一人から共有物分割請求(裁判所に共有状態の解消を求める手続き)を起こされることもあります。
また、複数の住宅が面する私道を共有している場合も、通行や水道管工事のための掘削をめぐって、近隣の共有者との間で揉めるケースが見られます。
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共有持分を解消する5つの方法
共有状態を解消する方法は、大きく分けて5つあります。他の共有者の同意が得られるかどうかによって選べる方法が変わるため、まずは全体像を確認しておきましょう。
方法1. 共有者全員で不動産を売却する
共有者全員の同意が得られれば、不動産全体を通常の市場で売却し、売却代金を持分割合に応じて分けられます。買主が不動産を自由に活用できるため、相場に近い価格で売却しやすい方法です。
ただし、共有者のうち1人でも反対すれば実現できません。「思い出のある実家を手放したくない」「もう少し価格が上がるまで待ちたい」など、共有者の考えが一致しない場合は、他の方法を検討する必要があります。
方法2. 他の共有者に持分を売却する
自分の持分を他の共有者に買い取ってもらう方法です。買い取った共有者の持分が増えるため、共有者の数を減らしたり、単独名義にしたりできます。共有者同士の関係が良好であれば、最も円満に解決しやすい方法といえるでしょう。
一方で、買い取る側にまとまった資金が必要になるため、相手に資金がない場合は成立しません。また、親族間の取引は価格の折り合いがつきにくく、話し合いが長引くこともあります。
方法3. 共有物分割で持分を整理する
共有物分割とは、共有状態を解消するために不動産を分ける手続きです。まずは共有者同士の協議で分け方を決め、まとまらない場合は、裁判所に共有物分割請求を申し立てます(民法256条・258条)。
分割の方法には、土地を物理的に分ける「現物分割」、1人が不動産を取得して他の共有者にお金を支払う「代償分割」、不動産を売却して代金を分ける「換価分割」があります。裁判になると解決まで時間や費用がかかるため、要件や流れを事前に確認しておきましょう。
方法4. 自分の持分を放棄する
共有者は、自分の持分を放棄できます。放棄された持分は、他の共有者に持分割合に応じて帰属します(民法255条)。
ただし、放棄による持分移転の登記は、原則として放棄する人と他の共有者が共同で申請する必要があり、他の共有者の協力が欠かせません。また、放棄を受けた共有者には贈与税がかかる場合がある点や、放棄する側は対価を一切受け取れない点にも注意が必要です。放棄の手続きや費用は、以下の記事で詳しく取り上げています。
方法5. 自分の持分を買取業者に売却する
他の共有者の同意が得られない場合でも、共有持分の買取業者に自分の持分だけを売却すれば、共有関係から抜けられます。他の共有者と直接やり取りする必要がないため、関係がこじれている場合でも手続きを進めやすい方法です。
買取価格は、不動産全体を売却した場合に受け取れる金額より低くなりやすい傾向があります。その一方で、早期に現金化でき、固定資産税などの負担からもすぐに解放されます。買取業者の選び方を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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共有持分に関するよくある質問
ここまで、共有持分の意味から解消方法までを解説してきました。最後に、共有持分について特によく寄せられる質問にお答えします。
Q. 共有持分は登記簿のどこで確認できる?
共有持分は、登記事項証明書(登記簿謄本)の「権利部(甲区)」で確認できます。甲区には所有権に関する事項が記載されており、共有の場合は、共有者ごとの氏名・住所とともに「持分2分の1」のように持分割合が記載されています。
登記事項証明書は、法務局の窓口やオンライン申請で、誰でも取得できます。自分の持分を正確に把握したいときは、まず登記事項証明書を取り寄せてみましょう。
Q. 共有持分だけを相続放棄できる?
共有持分だけを選んで相続放棄することはできません。相続放棄は、預貯金などを含むすべての遺産を引き継がない手続きであり、特定の財産だけを放棄することは認められていないためです。
また、相続放棄は原則として、相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てる必要があります。相続した後に共有持分だけを手放したい場合は、「共有持分を解消する5つの方法」で紹介した持分の放棄や、買取業者への売却などを検討しましょう。
Q. 私道の共有持分とは?
私道の共有持分とは、複数の住宅が面する私道を、各住宅の所有者が持分を持ち合って共有している状態です。住宅を購入すると、建物や敷地と一緒に私道の持分も取得するケースが多く見られます。
私道の共有持分があれば通行はできますが、水道管やガス管の工事で道路を掘削する際には、他の共有者の承諾が必要になる場合があります。私道をめぐるトラブルの事例と対処法は、次の記事で解説しています。
Q. 共有持分に抵当権を設定できる?
自分の共有持分だけであれば、他の共有者の同意なしに抵当権を設定できます。ただし、持分だけを担保にした融資は、金融機関に断られることが多いのが実情です。持分だけでは不動産を自由に処分できず、担保としての価値を評価しにくいためです。
一方、不動産全体に抵当権を設定する場合は、共有者全員の同意が必要になります。共有不動産を担保に融資を受けたいときは、事前に他の共有者と話し合い、全員の了承を得たうえで手続きを進めましょう。
共有持分の悩みは早めに専門業者へ相談を
共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有する場合の、各共有者の権利の割合です。保存行為や自分の持分の売却は単独でできますが、管理行為には持分の過半数、変更行為には共有者全員の同意が必要になります。
共有状態は、相続のたびに権利関係が複雑になりやすく、放置するほど解消が難しくなります。売却や活用の予定がない場合でも、早めに解消方法を検討しておくことが大切です。
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