共有持分

訳あり物件とは?共有持分が該当する理由と売却方法

「相続した共有名義の実家を売ろうとしたら、不動産会社から『訳あり物件なので難しい』と言われた」そのような経験をきっかけに、訳あり物件について調べ始めた方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、共有持分は権利関係に問題を抱えた訳あり物件として扱われやすく、一般の市場では買い手が見つかりにくい不動産です。ただし、自分の持分だけであれば他の共有者の同意なしに売却でき、訳あり物件の扱いに慣れた専門の買取業者に依頼すれば手放せます。

この記事では、訳あり物件の種類や共有持分が該当する理由から、手放す方法、相場や告知義務といった売却時の注意点まで解説します。

持分くんは、共有持分の売却・買取に特化したサービスです。共有名義の不動産をどうすればよいか迷っている方は、まずは無料相談からご検討ください。

▶無料査定・買取のご相談はこちら
▶073-435-4001(受付時間9:30~18:00)

訳あり物件とは?瑕疵や問題を抱えた不動産の総称

訳あり物件とは、何らかの瑕疵(かし)や問題を抱えており、通常の条件では売れにくい不動産の総称です。法律上の明確な定義はなく、不動産会社や物件情報サイトによって使い方にも幅があります。

瑕疵とは、本来備わっているべき品質や性能が欠けている状態のことです。建物の欠陥だけでなく、過去に起きた出来事や周辺環境、法令上の制限なども含まれます。

訳あり物件は、次のような言い方で呼ばれることもあります。

  • 瑕疵物件
  • 告知事項あり物件
  • 難あり物件

なお、「事故物件」は、訳あり物件のうち事件や事故があった物件を指す言葉です。訳あり物件のほうが広い意味を持ち、事故物件はその一部にあたります。

訳あり物件の主な種類は5つ

訳あり物件は、抱えている問題の内容によって、主に次の5種類に分けられます。

種類内容具体例
心理的瑕疵物件買主が心理的な抵抗を感じる出来事があった自殺、他殺、発見が遅れた孤独死
物理的瑕疵物件建物や土地そのものに欠陥がある雨漏り、シロアリ被害、建物の傾き
法的瑕疵物件法令上の制限で自由に利用できない再建築不可物件、違法建築物件
環境的瑕疵物件周辺環境に問題がある近隣の墓地・火葬場・ごみ処理施設
権利関係に問題がある物件権利が複雑で、買主が自由に使えない共有持分、借地権付き建物

表中の再建築不可物件とは、建築基準法43条の接道義務(原則として、幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接していること)を満たしていないなどの理由から、現在の建物を取り壊した後に新たな建物を建てることが難しい物件です。

一般的には上の4種類で説明されることが多いものの、共有持分も買い手がつきにくいことから、訳あり物件として扱われています。次の章で、その理由を詳しく見ていきましょう。

共有持分が訳あり物件として扱われる理由

共有持分は、建物や土地に問題がなくても、権利関係の制約によって一般の買主から敬遠されやすい不動産です。そのため、物件そのものに瑕疵がなくても、訳あり物件の一種とみなされます。

共有持分とは、一つの不動産を複数人で所有する際に、各共有者が持つ権利の割合のことです。たとえば、兄弟2人で実家を相続して半分ずつ登記した場合、それぞれが2分の1の共有持分を持つことになります。制度の基本を詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

共有者の同意なしに物件全体を活用できない

共有持分を購入しても、買主は物件を自分の判断だけで活用できません。物件全体の売却や建て替えなどには原則として共有者全員の同意が必要です。一方、共有物の管理に関する事項は、原則として持分価格の過半数で決定できます(民法251条・252条)。管理行為とは、物件の性質を変えずに利用・改良する行為を指します。

たとえば、持分2分の1を買った人が「建物を取り壊してアパートを建てたい」と考えても、残りの持分を持つ共有者が反対すれば実現できません。自ら住むことはできても、他の共有者から使用料を求められる場合もあります。購入後の使い道が限られることが、一般の買主に敬遠される大きな理由です。

住宅ローンが使いにくく買い手が限られる

共有持分だけを購入する場合、金融機関の住宅ローンはほとんど利用できません。金融機関は物件に抵当権を設定して融資を行いますが、持分だけでは担保としての価値が低く、返済が滞った際に処分しにくいためです。

その結果、買主はまとまった現金を用意できる個人や事業者に限られ、一般の不動産会社に仲介を依頼しても、購入希望者がなかなか現れません。

共有者とのトラブルを引き継ぐおそれがある

共有持分を購入した人は、新たな共有者として、ほかの共有者との関係を引き継ぎます。共有者同士がもともと対立していれば、その争いに巻き込まれかねません。話し合いで解決しなければ、共有物分割請求(裁判所に共有状態の解消を求める手続き)に発展することもあり、一般の買主にとっては負担が大きいといえます。

共有物分割請求の流れや費用は、以下の記事で解説しています。

共有持分に別の瑕疵が重なるケース

相続などで取得した共有持分では、共有であることに加え、物件そのものにも瑕疵があるケースがよく見られます。この場合は二重の事情を抱えることになるため、通常の共有持分よりもさらに売れにくくなります。

一般の不動産会社では、取り扱いを断られることもあるでしょう。共有持分と物件の瑕疵の両方に対応できる売却先を選ぶことが、手放すための前提になります。ここでは、代表的な3つのケースを紹介します。

なお、相続で共有名義になった不動産全般の進め方は、以下の記事をご覧ください。

ケース1:相続した実家が老朽化している

実家を兄弟で相続し、空き家のまま放置していた場合は、共有持分に物理的瑕疵が重なりやすくなります。人が住まなくなった建物は傷みが早く、雨漏りや設備の故障、シロアリ被害などが進みがちです。

修繕すれば売りやすくなるものの、費用の負担割合で共有者の意見がまとまらず、手をつけられないまま年数だけが過ぎる例も見られます。その間も固定資産税は毎年かかり続けるため、誰が支払うかをめぐって対立が生じることもあります。

共有名義の固定資産税の負担については、以下の記事で解説しています。

ケース2:再建築不可の土地を共有している

接道義務を満たしていない土地を共有している場合は、共有持分に法的瑕疵が重なります。再建築不可物件はもともと買い手が限られるうえ、持分だけの売却となるため、一般の市場で購入希望者を見つけるのは困難です。古い住宅地や路地の奥にある土地で、とくに起こりやすいケースといえます。

隣地の一部を買い取るなどして接道義務を満たす方法もありますが、費用や隣地所有者との交渉が必要になるうえ、共有者間で方針をそろえなければなりません。一方、再建築不可物件の扱いに慣れた買取業者であれば、現状のまま買取の対象になる場合があります。

ケース3:事件・事故があった家を共有している

共有名義の家で孤独死や事故などがあった場合は、共有持分に心理的瑕疵が重なります。とくに、発見までに時間がかかり特殊清掃(遺体の発見が遅れた部屋の清掃や消臭を行う専門作業)が必要になった場合、買主は心理的な抵抗を感じやすくなります。売却時に買主への告知が必要になる場合があり、その判断基準は後述の注意点で解説します。

訳あり物件の共有持分を手放す3つの方法

訳あり物件の共有持分を手放す方法は、大きく分けて3つあります。共有者の協力が得られない場合や、早く現金化したい場合は、自分の持分だけを専門の買取業者に売却する方法が適しています。

方法1:共有者全員で物件全体を売却する

共有者全員の同意が得られれば、物件全体を売りに出せるため、持分だけを売却するよりも高い金額を期待できます。売却代金は、持分割合に応じて各共有者で分けるのが一般的です。

ただし、全員の意見をまとめるまでに時間がかかりやすく、一人でも反対すれば進められません。また、訳あり物件は仲介で売り出しても買い手が見つかりにくいため、全員の合意を得られた場合でも、訳あり物件を扱う買取業者へまとめて売却したほうが早く進むことがあります。

売却で利益が出た場合の税金については、以下の記事をご覧ください。

方法2:自分の持分だけを買取業者に売却する

自分の持分は、民法206条により各共有者が自由に処分できる財産とされているため、他の共有者の同意がなくても売却できます。共有者と連絡が取れない場合や、話し合いがまとまらない場合でも進められる点が大きなメリットです。

専門の買取業者は自ら買主となるため、買い手を探す期間がかからず、短期間で現金化しやすくなります。老朽化や再建築不可といった瑕疵があっても、修繕や解体をせずに現状のまま引き渡せることが多く、契約不適合責任(引き渡した物件が契約内容に適合しない場合に売主が負う責任)を免除する特約を付けられる場合もあります。

共有持分の売却方法の全体像や、買取業者の選び方は以下の記事で解説しています。

持分くんは、共有持分の売却・買取に特化したサービスです。訳あり物件の共有持分を手放したいとお考えの方は、まずは無料査定で金額を確認してみてください。

▶無料査定・買取のご相談はこちら
▶073-435-4001(受付時間9:30~18:00)

方法3:他の共有者に持分を買い取ってもらう

他の共有者に自分の持分を買い取ってもらえば、物件を手放すと同時に、共有関係からも抜けられます。買い取った共有者は持分が増え、すべての持分を集めれば単独名義になるため、その物件に住み続けたい共有者がいる場合に向いている方法です。

一方で、買い取る側にまとまった資金が必要なうえ、価格の折り合いがつかないこともあります。また、親族間で相場より極端に安い価格で売買すると、差額が贈与とみなされ、買い取った側に贈与税がかかる場合がある点にも注意しましょう。

単独名義への変更手続きや費用は、以下の記事で解説しています。

訳あり物件の共有持分を売却するときの注意点

訳あり物件の共有持分を売却する際は、価格・告知・共有者との関係・業者選びの観点から、次の6点を押さえておくことが大切です。売却後に後悔したり、トラブルに巻き込まれたりしないよう、事前に確認しておきましょう。

売却価格は相場より安くなると想定する

訳あり物件の共有持分は、通常の不動産よりも大幅に安い価格での売却になると想定しておきましょう。共有持分の買取価格は「不動産全体の市場価格×持分割合×1/3〜1/2」が一つの目安とされ、物件に瑕疵が重なると、さらに低くなります。

心理的瑕疵の場合、一般的には孤独死・自然死で1〜2割程度、自殺で1〜3割程度、他殺で3〜5割程度、通常の相場から下がるとされています。ただし、実際の価格は立地や瑕疵の程度によって大きく変わります。

瑕疵は隠さずに告知する

把握している瑕疵は、売却先に必ず伝えましょう。瑕疵を隠して売却し、後から発覚した場合、売主は契約不適合責任を問われ、損害賠償や契約の解除を求められるおそれがあります(民法562条〜564条)。

物件内で人が亡くなった場合は、国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が判断の目安になります。売買の場合の主な内容は次のとおりです。

ケース告知の要否
自然死・日常生活での不慮の死(転倒、誤嚥など)原則として不要
上記のうち、発見が遅れて特殊清掃などが行われた場合必要
自殺・他殺など、上記以外の死必要(期間の定めなし)

判断に迷うときは自己判断で伏せず、買取業者に相談しましょう。

他の共有者に事前に伝えておく

自分の持分を売却する際、他の共有者の同意は法律上必要ありません。ただし、可能であれば事前に伝えておくことをおすすめします。

売却後は買取業者が新たな共有者となり、残りの持分の買取や物件の活用について、他の共有者と交渉を始めるのが一般的です。何も知らされていなかった共有者は「勝手に売られた」と感じやすく、親族関係が悪化する原因になりかねません。

関係がすでにこじれているなど、伝えることが難しい場合は、共有者への対応方針を買取業者に確認しておくと安心です。売却後に共有者や物件がどうなるかは、以下の記事で解説しています。

複数社の査定額を比較する

訳あり物件の共有持分は、業者によって査定額に大きな差が出やすいため、複数社に査定を依頼して比較しましょう。瑕疵をどのように評価するか、買い取った後にどう活用するかが、業者ごとに異なるためです。

比較する際は、金額の高さだけでなく、査定額の根拠を具体的に説明してくれるかも確認してください。なかには、相場からかけ離れた高額を提示しておきながら、契約直前になって減額を求める業者も存在します。根拠があいまいなまま契約を急がせる業者には、注意が必要です。

共有持分や訳あり物件の買取実績を確認する

売却先を選ぶ際は、共有持分だけでなく、物件が抱える瑕疵に応じた買取実績があるかも確認しましょう。老朽化した空き家、再建築不可物件、事故物件などは、それぞれ査定や活用のノウハウが異なります。

公式サイトに買取事例が掲載されているかを調べたり、似た条件の物件を扱った経験があるかを問い合わせ時に尋ねたりするのも一つの方法です。実績のある業者ほど、瑕疵を適切に評価したうえで、根拠のある査定額を提示してくれます。

悪質な業者の見分け方やトラブル事例は、以下の記事をご覧ください。

価格の見通しや告知の範囲、他の共有者への伝え方は、物件の状況によって判断が変わるため、一人で抱え込むと手続きが進みにくくなります。訳あり物件と共有持分の両方に詳しい買取業者へ早めに相談すれば、これらの注意点をまとめて確認しながら、売却の準備を進められるでしょう。

訳あり物件の共有持分は持分くんにご相談を

共有持分は、権利関係に問題を抱えた訳あり物件として扱われやすく、老朽化や再建築不可、事件・事故などの瑕疵が重なると、さらに売れにくくなります。それでも、自分の持分だけであれば他の共有者の同意なしに売却できます。瑕疵を正しく告知し、複数社の査定を比べたうえで、訳あり物件の扱いに慣れた買取業者に相談することが、納得して手放すための第一歩です。

持分くんは、共有持分の売却・買取に特化したサービスです。査定額の根拠を明確にお伝えしたうえで、物件の状況や他の共有者との関係に応じたご提案を行っています。相談・査定は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

▶無料査定・買取のご相談はこちら
▶073-435-4001(受付時間9:30~18:00)

contact by mail

メールでの無料査定・お問い合わせ

無料査定してみる

contact by phone

電話での無料査定・お問い合わせ

073-435-4001

受付時間:9:30~18:00

ページを表示できません。
このサイトは、最新のブラウザでご覧ください。