共有持分の売却相場はなぜ安い?高く売る4つの方法
「共有持分を売りたいが、相場より安く買い叩かれるのではないか」と不安に感じていないでしょうか。相続や離婚をきっかけに共有名義の不動産を持て余し、売却先を探している方の中には、複数の業者から提示された査定額が適正なのか判断できず、悩んでいる方も少なくないはずです。
結論から言うと、共有持分の売却相場は、不動産全体の市場価格より安くなるのが一般的です。買主が持分だけを自由に活用しにくいことなどが理由で、価格が下がりやすい仕組みになっています。ただし、相場が下がる理由や計算方法を理解しておけば、不当に安い査定額かどうかを見極めやすくなります。
この記事では、共有持分の売却相場が安くなる理由や計算方法、相場を左右する要因から、少しでも高く売るための具体的な方法までをまとめて解説します。相場の仕組みを理解したうえで、納得できる売却先を選ぶ際の参考にしてください。
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共有持分の売却相場は?
共有持分の売却相場は、不動産全体の評価額に持分割合を掛けた金額の、おおむね3~5割程度が目安とされています。買取業者の査定では、権利関係や換金リスクなどを考慮して価格が調整されるため、不動産全体の市場価格より低い水準になります。
そもそも共有持分(きょうゆうもちぶん)とは、一つの不動産を複数人で所有している場合に、各共有者が持つ権利の割合のことです。たとえば兄弟2人で実家を相続し、半分ずつ登記した場合、それぞれ2分の1が共有持分にあたります。
売却相場を計算する際は、まず「不動産全体の評価額×持分割合」で本来の持分の価値を算出し、この金額に減価率を掛けます。たとえば不動産全体の評価額2,000万円の戸建てで持分2分の1を所有している場合、まず「2,000万円×1/2」で持分の価値は1,000万円です。この金額に減価率0.3〜0.5を掛けると、売却相場の目安は300万円〜500万円程度になります。(専門業者に売却すると仮定した場合の一例)
減価率は、物件の権利関係の複雑さや共有者との関係性によって変動するため、あくまで目安として捉えておきましょう。
共有持分そのものの制度や売却方法について、まずは全体像を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
共有持分の売却相場が安くなる3つの理由
共有持分の売却相場が、不動産全体の市場価格より安くなる理由は、主に次の3つです。
- 買主の活用方法が限られるため
- 共有者間のトラブルリスクがあるため
- 住宅ローンなど融資を使いにくいため
以下で解説します。
理由1. 買主の活用方法が限られるため
持分だけを購入しても、他の共有者の同意なしにリフォームや建て替え、賃貸への転用を進めることはできません。買主にとって活用の自由度が低いため、通常の不動産よりも需要が限定されやすく、その分だけ価格が下がりやすくなります。購入後の使い道が見えにくい物件ほど、相場も下がりやすい傾向にあります。
理由2. 共有者間のトラブルリスクがあるため
持分を購入した後、他の共有者との交渉や調整が必要になるケースが多く、こうした手間やトラブルのリスクがあらかじめ査定額に織り込まれます。共有者に無断で持分を売却されると、他の共有者との関係が悪化しやすい点も、持分の流動性を下げる一因です。買主から見れば、見知らぬ共有者との関係構築という負担を引き受けることになります。
理由3. 住宅ローンなど融資を使いにくいため
共有持分は、金融機関にとって担保としての評価が低くなりやすく、買主が住宅ローンなどの融資を受けにくい傾向があります。現金で購入できる買主に限られやすいことも、相場が下がる理由のひとつです。融資を使いにくいということは、それだけ買主の母数が絞られることを意味します。
共有持分の売却相場を左右する5つの要因
共有持分の売却相場は、次のような要因によっても変わります。査定額を受け取ったときは、これらの観点から金額の妥当性を確認してみましょう。
| 要因 | 相場への影響 |
|---|---|
| ①持分割合 | 割合が大きいほど単独での活用がしやすく、相場が上がりやすい |
| ②物件種別 | 土地・戸建て・マンションで需要や活用方法が異なる |
| ③物件状態 | 老朽化や再建築不可など状態が悪いほど、相場が下がりやすい |
| ④立地 | 都心部や人気の高い住宅地は需要が安定し、相場が下がりにくい |
| ⑤共有者との関係性 | 関係が良好であるほど交渉リスクが低く、相場が上がりやすい |
一般的に、持分割合が大きく、共有者との関係が良好であるほど、相場は上がりやすい傾向にあります。反対に、老朽化が進んだ物件や、権利関係が複雑な物件では、解体費用や整理コストが査定額に反映され、相場が下がりやすくなる点にも留意しておきましょう。
査定額を受け取った際は、こうした要因のどれが金額に影響しているのかを業者に確認すると、相場への理解が深まります。
売却方法で異なる共有持分の相場水準
共有持分は、「共有名義のまま売る」か「持分だけを売る」かによって、相場の考え方が変わります。どちらを選ぶかは、他の共有者との関係や、売却を急ぐ事情の有無によって判断することになります。
共有者全員で売却する場合の相場
共有者全員の同意が得られれば、不動産全体を市場価格に近い水準で売却できます。買主にとっても権利関係がシンプルなため、共有持分単独で売却するより高値がつきやすいのが特徴です。ただし、共有者のうち一人でも反対すると、この方法では売却を進められません。
持分のみを買取業者に売却する場合の相場
共有持分は民法206条の所有権の処分権等を踏まえ、所有者が単独で自由に処分できる財産と定められています。そのため、自分の持分だけであれば、他の共有者の同意を得ずに売却が可能です。連絡が取りづらい親族や、関係が悪化した共有者がいる場合でも進められる方法ですが、前述のとおり、共有者全員での売却に比べると相場は下がりやすくなります。
共有物分割請求を行う場合の相場
共有者間の話し合いがまとまらない場合は、民法258条に基づく共有物分割請求により、裁判所を通じて分割や売却を求める方法もあります。
裁判所の判断で不動産が競売にかけられるケースもあり、この場合の売却価格は市場価格を下回りやすいのが実情です。訴訟には時間・費用がかかるほか、競売となった場合には任意売却より売却価格が低くなる可能性があります。共有物分割請求について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
共有持分を高く売る4つの方法
ここまでの内容を踏まえ、相場よりも高く売るための具体的な方法を紹介します。いずれも特別な準備は必要なく、今日からでも始められる方法です。
- 他の共有者に買い取ってもらう
- 複数の業者に査定を依頼して比較する
- 共有持分専門の買取業者に相談する
- 売却のタイミングを慌てず見極める
以下で詳細を解説します。
方法1. 他の共有者に買い取ってもらう
自分の持分を、他の共有者に買い取ってもらう方法もあります。他の共有者にとっては、持分を取得することで不動産を単独所有に近づけられるメリットがあるため、外部の買取業者に売却するよりも市場価格に近い水準で買い取ってもらえるケースが少なくありません。
関係が良好で話し合いに応じてもらえそうな場合は、まず他の共有者に相談してみる価値があります。
方法2. 複数の業者に査定を依頼して比較する
買取業者に依頼する際は、1社だけの査定額を鵜呑みにせず、複数の業者に査定を依頼して比較することが重要です。業者によって得意とする物件や査定の考え方が異なるため、複数社を比較することで、自分の共有持分の適正な相場観をつかみやすくなります。
査定額に大きな差がある場合は、その根拠を確認することも大切です。1社だけで判断すると、相場からかけ離れた査定額に気づけず、トラブルにつながるケースもあります。買取業者とのトラブルについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
方法3. 共有持分専門の買取業者に相談する
一般的な不動産会社は、権利関係が複雑な共有持分の扱いに慣れていないことも多く、査定自体を断られるケースもあります。共有持分の扱いに慣れた専門業者であれば、適切な査定や売却方法の提案を受けやすい傾向があります。
持分くんも、共有持分の売却・買取に特化した専門業者のひとつです。相場の根拠を明確に示したうえで査定額を提示しています。まずは無料相談で、お手元の共有持分の状況を聞かせてください。
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方法4. 売却のタイミングを慌てず見極める
共有者とのトラブルや税金の滞納などを理由に急いで手放そうとすると、買い叩かれやすくなります。共有持分の売却に適したタイミングは、主に次の3つです。
| タイミング | 理由 |
|---|---|
| 共有者との関係が悪化し始めたとき | トラブルが深刻化する前に持分を現金化しておけば、関係をこじらせずに済む |
| 老朽化や管理放棄が進んでいるとき | 固定資産税や修繕費の負担が増える前に手放すほうが合理的 |
| 相続が発生した直後 | 遺産分割の話し合いと合わせて進めやすく、共有関係を整理しやすい |
可能な範囲で必要書類を整えたうえで、複数社に相談しながら売却のタイミングを見極めることが、結果的に高値での売却につながります。
共有持分売却の相談先を選ぶ際に確認したいポイント
提示された査定額が相場と大きくかけ離れていないかは、相談先を見極めるうえで重要な判断材料になります。査定額だけでなく、業者の姿勢そのものにも目を向けましょう。
相場より極端な査定額に注意する
相場から大きく外れた高すぎる査定や、逆に安すぎる査定は、後から追加費用を請求されたり、契約を急かされたりするなどのトラブルにつながりやすいため注意が必要です。提示された査定額の根拠が明確かどうかも、あわせて確認しましょう。
実績と宅建業の免許を確認する
共有持分の買取実績や、宅地建物取引業(宅建業)の免許番号、口コミの有無を確認しましょう。業者によって、買取後に自社で保有する、再販する、他の共有者と交渉するなど目的が異なるため、査定額の根拠とあわせて確認しておくと安心です。
業者選びについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
共有持分の売却でかかる税金
共有持分を売却して利益(譲渡所得)が出た場合は、譲渡所得税・住民税がかかる可能性があります。
共有名義の不動産を売却する場合も、持分割合に応じて共有者それぞれが個別に確定申告・納税を行う必要がある点に注意しましょう。所有期間の長さによって税率が変わることに加え、マイホームを売却した場合に使える特例など、条件によっては税負担を軽減できる制度もありますが、適用の可否は共有者ごとの事情によって異なるため、税理士など専門家に確認することをおすすめします。
税金について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
相場確認から売却までの3ステップ
共有持分の相場を確認してから売却が完了するまでの、一般的な流れを紹介します。
- 複数社に無料査定を依頼して比較する
- 売却先を決めて契約を締結する
- 決済・引き渡しを経て入金が完了する
以下で各ステップの詳細を解説します。
STEP1. 複数社に無料査定を依頼して比較する
共有持分専門の買取業者に無料査定を依頼すると、物件の資料や持分割合をもとに算出された売却価格が提示されます。
一般的な不動産会社よりも、共有持分の扱いに慣れた専門業者を選ぶことがポイントです。1社だけで決めず、複数社に査定を依頼して、金額だけでなく担当者の説明の丁寧さや秘密厳守で進めてもらえるかどうかもあわせて比較しましょう。
物件の資料が手元になくても、住所や持分割合が分かれば相談を進められる業者がほとんどです。
STEP2. 売却先を決めて契約を締結する
比較した内容をもとに売却先を決めたら、価格だけでなく、引き渡し時期や支払い方法(現金一括か分割かなど)といった条件をすり合わせます。契約時には、次のような書類が必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。
- 登記簿謄本(全部事項証明書)
- 印鑑証明書
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 固定資産税評価証明書
- 権利証(登記識別情報通知)
売買契約書には対象物件・売買価格・支払い方法・引き渡し日を明記し、署名する前に内容をよく確認することが大切です。
STEP3. 決済・引き渡しを経て入金が完了する
契約後は必要書類の提出や登記手続きを経て、決済・引き渡しが行われ、代金が入金される流れです。業者によっては、契約から数日程度で入金まで完了するケースもあります。買取業者に依頼することで早期に現金化できる点も大きなメリットです。
共有持分の売却相場は持分くんにご相談を
共有持分の売却相場は、買主の活用方法が限られることや、共有者間のトラブルリスク、融資の使いにくさなどから、市場価格より安くなりやすいのが実情です。持分割合や物件種別、共有者との関係性によっても相場は変わるため、複数社に査定を依頼して比較することが、少しでも高く売るためのポイントといえます。
持分くんは、共有持分の売却・買取に特化したサービスです。相場の根拠を明確に示したうえで査定額を提示しています。他の共有者に知られたくないケースが多いことを踏まえ、秘密厳守で相談を進められる点も特徴です。
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